2008年7月30日水曜日

学生アゲイン 2008年7月

2008年7月

学生アゲイン

ある日突然の思いつきであることを白状しますが、、、じっくりとカリフォルニアワイン産地での最新状況(生産地、醸造、栽培、ワイン教育、ワインマーケティング)などを知りたいと思ってしまった。個人的な探訪は言うまでもなく、単発の講習やワイナリーとの接触でこれまでに興味ある経験は重ねたものの、多くの生産者も集う現場で本格的に学びたいという好奇心が騒ぎ出した。しかし、そのためには正規学生とならないと受講できない。

私の家から通える範囲のサンタローザJCがもっとも幅広いワイン専門科目をもっていることは知っていたので留学先をここに決めた。もっとも、近いといっても片道50キロはある上に勤労者(殆どワイン関連)が参加できるように夜の6時や7時から3時間という設定で、明かり一つない漆黒のブドウ畑に沿って毎晩の高速運転を覚悟しなければならない。

東京では自分の子供のような年の子供達にまざってTOEFLを受けて、入学許可、学生ビザ取得と正式ルートをたどって学生再開。秋から始まる年度もワイン関連の授業は8月中旬からスタートするので7月後半にソノマに到着。後に学生の厳しい現実を知ることになるが、当初は空いた昼間はゴルフができると甘い計画で学生生活が始まった。

指定された日時にオリエンテーションに行ってみると15人程度の本当に小さなグループで、日本の大学の入学とは大きく異なって少々面食らうが、老若男女が混じった学生から、学生になった理由、目的などを聞いて興味深かった。渡されたパケッジの一番上に置かれた派手な蛍光紙には「今のあなたの努力は20年後に絶対後悔しない。さあ、安全な港から上げ潮に乗って感動と発見の航海に出かけよう」とマーク・トウエインの言葉が書かれて、アメリカらしいポジティブ・スピリット全開。自分の年を省みて20年後に生きているだろうかと疑問をもちつつも、そのメッセージに勇気をもらって、家に戻ると私のスローガンである「ルールを知って無事に楽しく」の隣にそれを壁にピンで留めた。